(このページは更新中です。書かれている内容は今後変更されますのでご注意ください。)
インストールに必要なもの がそろえば GrWin のインストールが可能です。 なお、旧版のインストールに使ったインストールキーが有効期限内なら 旧版の GrWin サーバー(のみ)をアンインストールしてから Ver.1.1.3 の GrWin サーバーをインストールすることでそのまま使えます。 ただし、サーバー側とクライアント(アプリケーション)側のバージョンの不一致を原因とするとする細かな不具合があるかもしれません。 ソース・レベルでの互換性は完全に保たれていますので、GrWin ライブラリも以下の説明に従って Ver1.1.3 に更新して、 新しい GrWin ライブラリをリンク(ライブラリの更新)することでアプリケーションを更新してバージョンの統一を行うことをお勧めします。 ただし、ライブラリの更新にはある程度の専門知識を必要としますので アプリケーションを、新環境下で同じソースから再コンパイル/リンクして再構築した方が簡単でしょう。
トラブルなくインストールするには次のの1⇒2の順番を守ることが大切です:
$ pacman -Syu
...
...
:: Proceed with installation? [Y/n] Y
...
...
:: To complete this update .... Confirm to proceed [Y/n] Y
最後のメッセージは「現在のウィンドウ(他)が閉じるがよろしいか?」という確認なので 'Y' を入力します。
$ pacman -Syu
入力要求でストップしたら確認の上 'Y' を入力します。行頭に '$' のプロンプトが表示されれば MSYS2 64bit の基本部分のインストールは終了です。
$ pacman -S unzip
$ pacman -S --needed base-devel mingw-w64-x86_64-toolchain
「Enter a selection (default=all):」には 'Enter' キー を押します。
「MSYS2 MSYS」のウィンドウを閉じます。 以上で MSYS2 64bit のインストールは終了です。
$ tar xvfz GrWinTk-113.tgz
...
...
$ cd GrWinTk
$ make
...
...
この環境はすべてのプラットフォーム( GrWinTk/build/* )で共通に使うことができます。 下に、 MSYS2 64bit のコンソール・ウィンドウと Microsoft VisualStudio Community 2019 + Intel Fortnan の IDE(統合開発環境)で 全てのデモ・プログラムの実行ファイルを作成する手順を説明します。 アプリケーション作成の際の参考にしてください。
注意: [現在、Microsoft VisualStudio Community 2022 の Ver.17.2 以降のリリースは
Intel Fortnan と共存できないことが知られています。 VisualStudio をアップデートする際は
お気をつけください]
$ cd build/msys64
$ make
...
...
$
これで終わりです。
正しくインストールされているかのテストとして以下のコマンドを入力してください。
$ ./gwdemo17
黒を背景に多面体が回転するデモが表示されれば OK です。
次に、PGPLOT の例として PGPLOT のデモのひとつ 'pgdemo1' を動かしてみることにします。 このままでもテストに支障はないのですが、実際の運用のために一手間かけておきます: 上に説明した手順に従えば現在のフォルダーに PGPLOT 関連のファイル軍が自動生成されていますの今後のためどこかに保存します。 たとえば 'C:\PGPLOT' に保存する場合は 現在の MSYS2 64bit のコンソールで以下のコマンドを入力します(保存場所等は適当に読み替えてください)。
$ mkdir /c/PGPLOT
$ cp grfont.dat rgb.txt pgplot*.* /c/PGPLOT
現在のフォルーダーとは別のどこかで PGPLOT 関連のファイルを実行する場合はその都度
$ export PGPLOT_DIR=/c/PGPLOT
を入力します。あるいは、 bash(MSYS2 64bit の標準シェル) の設定ファイル '~/.bashrc' に同じ行を加えておけばその手間を省くことができます。 PGPLOT のデモプログラム 'pgdemo1' のテストに戻ります。
$ ./pgdemo1
を入力すると同じコンソール上に
Graphics device/type (? to see list, default /NULL):
と表示されて入力待ちになりますので '/cgw' または '/gw' を入力(ENTER キー)します。 '/cgw' は PGPLOT オリジナルの配色に近い黒を背景色としたもの。 '/gw' では印刷時等に都合の良い白を背景色のデフォルト設定したドライバが選択されます。
一つのデモが終了すると
Type
と表示されて入力待ちになりますので ENTER キーを押します。 これを何度か繰り返すとデモ 'pgdemo1' は終了します。 ここで注意すべきことは、コンソールで何らかの入力を行いたいときにはマウス・カーソルを コンソール・ウィンドウ内のどこかに移動しておく必要があることです。 そうでないとコンソールへの入力ができません。
"build\VS16_IVF_x64\all.sln" をダブルクリックして IDE を立ち上げてから
[ビルド] => [バッチビルド] => [すべて選択] => [ビルド]
以上
以下は旧バージョン(1.1.3 より前)に関するドキュメントですが共通部分も多いので参考として残しておきます。
GrWin ライブラリ が組み込まれた(リンクされた)ユーザーのアプリケーションは、 GrWin サーバー にデータを送信して動作します。
GrWin ライブラリ は使用する環境(コンパイラ等)を使って GrWin ツールキット から生成されますが、 その際に GrWin サーバー と正しく通信を行うために正しい「ライセンスキー」を必要とします。 ライセンスキーとインストールキーは違いますのでこれらの用語には注意が必要です。
ライセンスキーは、GrWin サーバー のインストール時に自動生成される「キー・ファイル」に書き込まれます。 したがって、 「GrWin ライブラリ」 や 「GrWin ツールキット」を利用するためには予め 「GrWin サーバー(商用利用)」 または 「GrWin サーバー(非商用利用)」 がインストールされている必要があります。
この現象が出た場合には grwin.f90 をコンパイルして、 インストールされている 'grwin.mod' を自分の環境に合わせて作り直す必要があります。 どのようなコマンドを入力するかは使っている開発環境に依存しますが、 要は、'grwin.f90' から 'grwin.mod' を生成するだけですので基本は同じです。 ここでは MinGW で g95 を使っている場合についての例を示します:
> dir grwin.mod/s
> dir grwin.f90
> g95 -c grwin.f90
この現象が出た場合には次の操作を行ってください:
(参考)MinGW や Cygwin などの場合なら,作業ディレクトリに g77 と ar が動く環境を設定して、 以下のコマンドを発行することで,作業ディレクトリにあるライブラリファイルを更新することができます:
> gcc -c gwkey.c
> ar -ru libGrWin.a gwkey.o
> ar -ru libGrWin0.a gwkey.o